シャガール　ラ・フォンテーヌより 小さな魚と釣り人 制作1927-30年 出版1952年 Ed. 76/185 エッチング 額縁サイズ：52.5×58.5cm マウントサイズ：28.5×34.5cm 購入：ギャルリーしんくら ニューオータニ店 別荘に飾っていましたので、 普段はカーテンで日差しが遮られるため、 見た感じは日焼けもなく良い状態かと思います。 『ラ・フォンテーヌの寓話』は、17 世紀フランスの詩人ジャン・ド・ラ・フォンテーヌが、イソップ童話をはじめ、インド、ペルシア、 東洋の寓話を素材として制作した約 240 編からなる大寓話詩集。さまざまな動物が登場し、身もふたもない現実的な教 訓や皮肉の混じった戒めを伝えるものであり、現在もフランスで読み続けられています。17 世紀に出版されたときから挿絵が 付けられ、幻想的な版画を描いた J. J. グランヴィルや挿絵を多く制作した版画家ギュスターヴ・ドレなど多くの作家によって 挿絵が描かれました。シャガールも構図や動物のポーズなどにおいて過去の作品から影響を受けています。 《ラ・フォンテーヌの寓話》でシャガールは、文に書かれている描写をそのまま挿絵にするだけでなく、シャガール独自の想像 を用いて描きました。黒の濃淡と素早い線によって仕上げられたモノクロームの《寓話》は、グアッシュで制作した下絵の絵画 的な美しさを追及して制作されています。